万城目学「パーマネント神喜劇」


パーマネント神喜劇

この作品は神様のお話です、、

と書くと何だか難しい話のように聞こえるかもしれませんが、全くそんな事はありません。相変わらずマキメワールド全開の、読み始めたら楽しくてやめられなくなる作品です。


表紙に大きく描かれている、下ぶくれのDNA柄の派手な赤シャツを着た男性が、この作品の主人公、つまり神様です。しかも千年以上前からお勤めしている縁結び(!)の神様です。ですが神様の世界にも人間世界とおなじように上下関係があるみたいで、彼はまだ下っ端なので、願いごとを叶えるにもいろいろ苦労が付きまといます。


最近の人間は言霊が浸透しにくいのに厳しいノルマを課され、期末には収支報告書を求められ、さらにはよその神社の応援にも駆り出され、、なんか会社勤めのサラリーマンみたいですね(^_^;)しかも彼ははかなりお人好しなので、ついつい仕事とは関係ない事に首を突っ込んでみたりして、、まあ憎めない人(というか神様)です。

四つの章がありますが、やはり一番印象に残ったのは最後の章でしょうか。ある自然災害で御神木が倒れてしまい、神社そして神様である彼の存在自体が危機に瀕します。しかし、その危機を救ったのは意外にも、、

私はこのエピソードかマキメ氏らしくてとても好きです。ちなみにこの自然災害については実際に起きたことを元にして書かれているので余計に印象深いように思います。

ズバリこの作品のキーワードは「御神木」と「どんぐり」です!

、、と言われても何の事か分からないですよね(^_^;)少しでも気になった方は、本屋さんで手に取っていただけたらうれしいです
評価⭐️⭐️⭐️